「歯周病菌って、目に見えないのでは?」そう思う方もいると思います。位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)という特殊な顕微鏡を使うと、お口の中の歯周病菌を生きたまま映像で見ることができます。
この記事では、位相差顕微鏡でどんな菌が見えるのか、菌が増えると何が起きるのかをお伝えします。岡崎市のすずき歯科医院がご案内しますので、歯周病予防を考えるきっかけにしていただければ幸いです。
位相差顕微鏡とは──歯科で使われるしくみ

位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)は、光の「位相」というずれを利用して、透明に近い細菌を鮮明に映し出す顕微鏡です。
通常の顕微鏡では、染色(色素を使って色を付ける処理)が必要です。そのため観察の前に菌は死んでしまいます。位相差顕微鏡なら、生きた菌をそのままリアルタイムで見ることができます。
歯科での使い方はこうです。歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)から、ごく少量のプラーク(歯垢)を採取します。それを顕微鏡にかけ、モニターに映し出します。
患者さんも一緒に画面を見ながら、自分のお口の状態を確認できます。「見えない菌」が「動く映像」として見えると、予防への意識が変わることがあります。
位相差顕微鏡で見える歯周病菌の種類

お口の中には数百種類の細菌が存在します。そのなかで歯周病に関わる菌は、形によっておおまかに分類できます。
- 球菌(きゅうきん):丸い形の菌。口の中に多く存在し、種類によって役割が異なります
- 桿菌(かんきん):棒のような形の菌。歯周病に関わる種類も含まれています
- 螺旋菌(らせんきん):ねじれた形でくるくると動く菌。歯周病が進んだ状態で増えることがあります
なかでも螺旋菌(スピロヘータとも呼ばれます)が多く見られる状態は、歯周病の進行サインとされることがあります。菌が実際に動く様子を映像で見られるのが、この観察法の特徴です。
歯周病菌が増えると口の中でどうなるか

歯周病菌は、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)の中で増えていきます。菌が出す毒素が歯ぐきに炎症を起こします。さらに進むと、歯を支える骨(歯槽骨:しそうこつ)まで溶かしてしまいます。
靴ずれができかけのとき、最初はちょっと赤くなる程度です。でも放っておくと、皮がむけて歩けなくなる。歯ぐきの炎症も似ています。初期は「少し出血するかな」程度でも、じわじわと深刻になっていきます。
日本人が歯を失う原因のうち、もっとも多いのが歯周病です。一般歯科では、歯周病の進行を抑えるための歯周検査や歯石除去を行っています。早期発見・早期対応が歯を守る近道です。
自覚症状がないからこそ怖い歯周病──定期検診の意味
「歯がグラグラして初めて気づいた」という方は少なくありません。歯周病は歯ぐきの奥深くで静かに進むため、痛みや目立った変化が出にくいのです。
位相差顕微鏡での菌の観察も、こうした「見えない進行」を可視化する手がかりのひとつです。定期的に状態を確認することが、歯を守るための基本になります。
当院では2〜3ヶ月に1度のメインテナンスをおすすめしています。予防歯科では、歯科衛生士がお一人おひとりの状態を継続して確認します。わずかな変化にも早めに気づけるよう、一緒に取り組んでいます。
よくある質問
位相差顕微鏡による菌の観察とはどんな検査ですか?
歯周ポケットからごく少量のプラーク(歯垢)を採取し、顕微鏡でモニターに映し出す検査です。生きた菌の動きをリアルタイムで見ることができます。痛みはほとんどなく、短時間で完了することが多いです。
歯周病菌がいても、すぐに歯が抜けるわけではないですよね?
すぐに歯が抜けるわけではありませんが、菌の種類や量によってリスクは変わります。放置すると歯を支える骨が少しずつ失われることがあります。早期に対応することが歯を守る基本です。
自覚症状がなくても歯周病になっていることはありますか?
はい、歯周病は痛みや目立った症状がないまま進行することが多い病気です。何も感じない状態でも、歯周ポケットの奥で炎症が進んでいることがあります。定期的な歯周検査での確認をおすすめします。
岡崎市・幸田町周辺で歯周病が気になる方へ
すずき歯科医院は、1986年の開業以来、岡崎市下三ツ木町でかかりつけ歯科として診療を続けています。岡崎市をはじめ、西尾市・安城市・幸田町など近隣の地域からも多くの方にお越しいただいています。
「最近、歯みがきで血が出る」「口臭が気になる」そんな方も、どうぞお気軽にご相談ください。スタッフが丁寧にお話を聞きます。はじめての方は初めての方へのページをご覧ください。診療の流れを分かりやすくご案内しています。
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参考情報
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この記事の監修
医療法人愛成会 すずき歯科医院 院長・歯科医師 鈴木 康裕
公開日:2026年10月13日


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