「最近、お父さんの食が細くなった気がする」「お母さん、うまく噛めていないのかな」。そんなふうに感じたことはありませんか。高齢の家族の口腔ケアに、どこから手をつければいいか迷っている方は多いです。岡崎市のすずき歯科医院がご案内します。
この記事では、家庭で毎日できる口腔ケアの基本と、入れ歯を使っている方のお手入れのポイントをお伝えします。歯科医院に早めに相談したいサインも一緒に確認しましょう。
高齢になると口腔ケアが特に大切になる理由

年を重ねると、歯ぐきが少しずつ下がってきます。歯の根っこが表に出やすくなるため、むし歯になりやすい場所も増えます。若いころと同じケアでは、追いつかなくなることがあります。
唾液(だ液:口の中を潤す液)の量も減りやすくなります。唾液には口の中をきれいに保く働きがあり、少なくなると細菌が増えやすくなります。口の乾きが続くときは、早めに対処することが大切です。
噛む力や飲み込む力も、少しずつ落ちていきます。うまく噛めないと食べられるものが減り、栄養不足につながることがあります。「8020(ハチマルニイマル)運動」という取り組みがあります。80歳で20本以上の歯を保つことで、たいていのものを自分の歯で噛み続けられるとされています。
- 歯ぐきが下がり、むし歯になりやすい部分が増える
- 唾液が減り、口の中が乾きやすくなる
- 歯周病(歯を支える骨が溶ける病気)が進みやすくなる
- 噛む力・飲み込む力が低下することがある
家庭でできる口腔ケアの基本

毎日の歯みがきは、口腔ケアの土台です。力を入れすぎず、鉛筆を持つくらいの力が目安です。1か所につき10〜15回、小刻みに動かすようにするとしっかり磨けます。
歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは落とせません。デンタルフロス(糸状の清掃用具)や歯間ブラシをあわせて使うと、むし歯や歯周病を防ぐ効果が高まります。鏡の前で確認しながら使うと、慣れやすいですよ。
口が乾きがちな方には、口腔保湿ジェル(市販品)を使うのも一つの方法です。夜寝る前に使うと、乾燥で口の中が荒れにくくなります。
- 歯ブラシは鉛筆を持つ力で、小刻みに動かす
- デンタルフロスや歯間ブラシで歯の間もきれいに
- 口が乾きやすい方は保湿ジェルも活用する
- 食後と就寝前の2回は、できるだけみがく
介護が必要な方の場合は、一人でみがくのが難しいこともあります。横から手を添えてサポートするだけでも、仕上がりが変わります。受付では「家族のケアのやり方を見せてほしい」というご相談もよくいただきます。気軽にスタッフに声をかけてください。
入れ歯を使っている家族の口腔ケアのポイント

入れ歯を使っている方は、入れ歯のお手入れと、残っている歯・歯ぐきのケアを両方行う必要があります。どちらかだけではカバーできない部分があります。
入れ歯は毎食後はずして、専用の入れ歯洗浄剤(市販品)で洗うのが基本です。歯ブラシで力いっぱいこすると傷がつきやすいので、やさしくなでるように洗いましょう。傷に細菌が入り込みやすくなるため、丁寧に扱うことが大切です。
入れ歯をはずした後は、歯ぐきもやさしくみがいてあげてください。歯ぐきが汚れたままだと、口臭や炎症につながることがあります。
入れ歯・義歯のページでも詳しくご案内していますが、入れ歯は使っているうちに歯ぐきの形が変わり、合わなくなることがあります。「何だかゆるくなった」「食べているときに外れそうになる」と感じたら、そのまま使い続けずにご相談ください。合わない入れ歯を無理に使い続けると、あごの骨や残っている歯への負担が大きくなります。
- 毎食後に入れ歯をはずし、専用洗浄剤でやさしく洗う
- 歯ブラシは傷をつけない力で、やさしくなでるように
- 入れ歯をはずした後は歯ぐきもケアする
- ゆるみ・痛み・外れやすさを感じたら早めに相談する
「様子を見ていい」と「早めに相談したい」の目安
口の中の変化は、見た目だけでは分かりにくいことがあります。「これって普通のこと?」と迷ったときは、次の目安を参考にしてみてください。
体のどこかに傷ができたとき、じわじわ血が出ることがありますよね。歯ぐきからの出血もそれに似ています。みがいたときだけ少し出る程度なら、みがき方の問題のこともあります。でも毎回出る・自然に出るという場合は、歯周病のサインかもしれません。
口腔ケアの悩みは、早めに予防歯科で相談することで、大きなトラブルを防げることがあります。2〜3か月に1度のクリーニングは、家庭では取りきれない汚れを落とすだけでなく、変化を早めに見つける機会にもなります。
- 【様子を見てよい】みがくと少し血が出るが、すぐ止まる
- 【早めに相談】出血が毎回続く・自然に血が出る
- 【様子を見てよい】食後に少し口臭が気になる
- 【早めに相談】口臭が強くなった・本人が気にするようになった
- 【様子を見てよい】食べ物の硬さを少し気にするようになった
- 【早めに相談】食欲が落ちた・飲み込みにくくなった
よくある質問
歯みがきのたびに歯ぐきから血が出ます。大丈夫でしょうか?
毎回血が出る場合は、歯周病のサインかもしれません。みがき方の問題のこともありますが、自己判断せず歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。早めに対処するほど、改善しやすくなることがあります。
入れ歯を使っている親が「痛い」と言っています。どうしたらよいですか?
入れ歯の痛みは、調整で改善できることが多くあります。我慢して使い続けると、あごの骨や残っている歯への負担が大きくなります。まずはお電話(0564-43-1616)でご相談いただくと、状況に合わせた対応をご案内できます。
口腔ケアをしようとすると、本人が嫌がります。どうすればよいですか?
嫌がる理由の多くは「痛い」「急に触られて怖い」などです。まず「今からみがくよ」と声をかけ、急がずやさしく始めると受け入れてもらいやすくなります。難しければ、歯科医院でケアのコツを一緒に確認することもできます。
岡崎市・幸田町周辺で高齢の家族の口腔ケアが心配な方へ
「家族を連れて来てもいいの?」「本人が嫌がっているけれど…」。そんなお声をよくいただきます。ご本人はもちろん、介護をされているご家族からのご相談も、すずき歯科医院ではお受けしています。
口の中の状態は、毎日のケアと定期的な受診の組み合わせで長く保てます。ご家庭でのケアのやり方も一緒に確認できますので、一人で抱え込まなくて大丈夫ですよ。
予防歯科では、2〜3か月に1度のクリーニングと定期検査を行っています。家庭では取りきれない汚れをプロの手で落とし、小さな変化を早めに見つけます。
はじめて来院される方は、初めての方へのページもあわせてご覧ください。受診の流れや持ち物などをご確認いただけます。
ご予約・ご相談はお電話(0564-43-1616)にてお気軽にどうぞ。家族の口のことを気軽に相談できる場所が、近くにあることを覚えておいてください。
参考情報
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この記事の監修
医療法人愛成会 すずき歯科医院 院長・歯科医師 鈴木 康裕
公開日:2026年11月5日

